FILM:KUROZUKA

映画「黒塚」

映画『黒塚 KUROZUKA』
制作:はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト、企画:渡邊晃一
《KUROZUKA 黒と朱》2014年、主演:平山素子(舞踊家)、撮影監督:高明、音楽:野島健太郎、美術:渡邊晃一
《KUROZUKA 黒と光》2015年、主演:大野慶人(舞踏家)、撮影監督:古田晃司、音楽:落合敏行、美術:渡邊晃一
《KUROZUKA 闇の光》2016年、主演:舘形比呂一(舞踊家)、撮影監督:増山和信、音楽:落合敏行、美術:渡邊晃一

福島県二本松市にある安達が原を舞台とした安達が原の鬼婆の伝説は、京の都から東北へ公家の娘の病を治すために赤子の生き肝を取りに来た乳母が鬼婆と化す物語。それは地方と大都市圏の供給、消費の関係、中央から東北への眼差しをも暗示させます。また能の「黒塚」の糸車に示されるように、時間をテーマとし、決して引き返すことの出来ない血筋を断ち切った「悲しみ」を含んでいます。
映画「黒塚」は、はま・なか・あいづ文化連携プロジェクとの「黒塚発信プロジェクト」のなかで制作されました。
「黒塚」の伝説・伝承をテーマに、東北の精神性・風土を探究するものです。福島の地域の文化資源を基盤に、芸術文化の専門的領域を横断した作品の創造を試みると同時に、怪談説話の特徴を探った学際的な研究を通して、地域の活性化を推進していきます。
「黒塚」発信プロジェクトにおいて制作された映像作品「黒と朱」(2014年度制作)は、鬼婆・岩手とその娘・恋衣のイメージから制作されました。また「黒と光」(2015年度制作)は、鬼婆と東光坊祐慶のイメージから生まれました。「闇の光」(2016年度制作)は、福島の未来への希望を表す作品として誕生したものです。