Alberto Giacometti

(1901年〜1966年)

アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti, 1901年〜1966年)
スイス ボルゴノーヴォ(イタリア語圏)出身、主にフランスで活動し、スイスのクールで没。
針金のように極端に細く、長く引き伸ばされた人物像を制作した彫刻家として有名だが、絵画や版画作品も多い。大戦後の1950年頃から作られはじめた人物像は、肉付けも凹凸もなく、「彫刻」としての限界と思えるほどに細長い。サルトルはジャコメッティを、現代における人間の実存を表現したものとして高く評価した。1962年、ヴェネツィア・ビエンナーレでジャコメッティのために1室が与えられる等、国際的に高く評価されている。
ジャコメッティは哲学者の矢内原伊作と深い親交を結び、彼をモデルにして作品を制作した。矢内原は、ジャコメッティのアトリエでの様子について詳細な記録を残しており、それらを矢内原と宇佐見英治らが創刊した文芸誌『同時代』にて発表し続けた。(それらは後に、『ジャコメッティ』(みすず書房)等にまとめられた。)
本作品は1956-61年頃 ボールペン、青インクで描かれた手帖によるもの(旧矢内原伊作コレクション)